Service 2017.04.26
『comico』、筑波大学システム情報工学研究科に研究協力

『comico』ユーザーを対象とした共同調査を実施

コンテンツ配信サービスとユーザーの感じる価値の関係について
〜「イベント交流」「SNS交流」がユーザーの購買経験に影響〜
 

NHN comico 株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:泉忠宏、以下、NHN comico)は、筑波大学大学院システム情報工学研究科社会工学専攻(茨城県つくば市)への研究協力として、NHN comicoが提供するマンガ・ノベルサービス『comico』のユーザーを対象にアンケート調査を実施しましたのでお知らせいたします。

■ 調査背景

基本的なサービスは無料ながら、高機能または追加されたサービスで収益を得る「フリーミアム」のモデルを採用したコンテンツ配信サービスが増加しています。本研究はそうしたコンテンツ配信サービスにおいて、ユーザーがどのように楽しみ、行動しているのかを明らかにすることを目的とし、その上で、サービスをより良くするための有効な施策の提案を目指しました。
 

『comico』はスマートフォンの利用を念頭においたコンテンツ配信サービスであり、世界累計ダウンロード数は2,400万件(国内1,400万件)を誇る国内最大級のエンタテインメントプラットフォームです。また、基本無料でありながら、派生コンテンツである単行本やグッズの販売といった有料利用の取り組みも行っています。これらのことから、フリーミアム・モデルの利用者動向を探る本研究に適した研究対象であると判断され、2015年度に引き続いて研究が実施されました。
 

■ 調査概要

・調査方法:『comico』のアプリ上で合計33項目の質問票によるアンケート調査(※1)
・調査期間:2016年9月27日(火)17:00〜9月28日(水)13:00
・調査地域:全国
・調査機関:筑波大学大学院システム情報工学研究科社会工学専攻修士課程在籍者、NHN comico株式会社
・回答数:21,995件(うち分析に使用したデータ数:16,344件)


〜注目すべき調査結果〜
 

1)『comico』ユーザーの3つの利用動機、動機と行動の関係

ユーザーが『comico』を利用する動機は、大きく「娯楽」「交流」「カジュアル」の3つに分けられることが分析の結果、分かりました。そのうち、「同じ趣味を持つ人と関わりあいたい」などの「交流」という動機は利用行動を活発化させ、作品からの派生コンテンツ(単行本、グッズ、LINEスタンプ)や応援ポイント(※2)の購買を促す可能性が示唆されました(図1、図2参照)。
 

2)『comico』ユーザーに見られる4つのクラスター、交流の重要性
 

ユーザーが『comico』の内外で行っている交流によって、ユーザーを「SNS交流」「直接交流」「コメント投稿」「イベント交流」の4つのクラスターに分けられることが分析結果から分かりました。同時に、職業や利用開始時期、購読マンガ数が異なっていたとしても、『comico』が開催している作家のサイン会などのオフラインイベントやTwitterなどのSNSを通じた交流は、派生コンテンツの購買にプラスの影響を与えることが示されました(図3、図4参照)。
 

※1  『comico』アプリ内に共同調査の告知を設け、有志協力者による回答を収集しました。
※2  「応援システム」は、読者が作家・作品を応援できるシステムです。読者は1話につき1回無料で応援できるほか、「応援ポイント」を消費することで複数回の応援が可能です。
 

■ 調査結果の概要
 

●「交流」動機とユーザーの購買行動の関係
 

作家と読者の間、もしくは読者同士で「交流」したいという動機が、『comico』ユーザーにはあることが分かりました。「交流」したいという動機を持って利用しているユーザーは、『comico』内で積極的に行動したり、派生コンテンツを購買したりする傾向が強くなります。

【図1】 


1

図2は交流動機の高低と利用行動、購買経験の関係を表しており、交流動機が高い人ほど、以下の項目が増加している。

【図2】

2

・利用行動
―週当たり利用頻度、コメント頻度、応援ポイント使用頻度、good!使用頻度
 

・購買経験
―派生コンテンツ(単行本、グッズ、LINEスタンプ)、応援ポイント
 


●イベントへの参加経験、SNSを通じた「交流」が及ぼす効果
 

調査対象となったユーザーのうち、『comico』が開催している作家のサイン会などのオフラインイベントに参加したり、TwitterなどのSNSを通じて交流したりしている人は、派生コンテンツを購買する傾向が強まります。これは、職業や利用開始時期などの違いがあっても一貫して確認される傾向です。

【図3】

3


【図4】

4

『comico』ではこれらの調査結果を踏まえ、引き続き良質なコンテンツ配信に努めるとともに、作品を通じた交流・イベントなどにより、多くの読者にお楽しみいただけるサービスを提供してまいります。
 

なお、修士論文の概要は、以下のページでご覧いただけます。
 

・スマートフォンアプリにおけるユーザーの利用動機と利用行動の関係性−マンガ配信アプリを対象として−
https://commons.sk.tsukuba.ac.jp/wp-content/uploads/sites/13/2017/03/201520471_abstract.pdf
・スマートフォンアプリにおける交流の仕方と購買経験の関係性−マンガ配信アプリを対象とした実証研究−
https://commons.sk.tsukuba.ac.jp/wp-content/uploads/sites/13/2017/03/201520555_abstractcorrection.pdf

■『comico』 概要
 

世界累計2,400万ダウンロード突破!毎日マンガとノベルが読み放題!
国内最大級のマンガ・ノベルサービス

サービス名:comico(コミコ)
サービス開始日:2013年10月31日
利用料金:基本無料
ダウンロード数:世界累計2,400万(国内1,400万)
公式マンガ連載作品数:160作品 (2017年3月31日現在)
公式ノベル連載作品数:40作品 (2017年3月31日現在)
(C)NHN comico Corp.

<App Store ダウンロードページ>
https://itunes.apple.com/jp/app/id721512660
<Google Play ダウンロードページ>
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.comico

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